これは「キーボード #1 Advent Calendar 2019」の10日目の記事です。
先日11/30に行われた「天下一キーボードわいわい会 Vol.3」で先行販売し、現在販売中のキーボード、 Chidori の魅力について語ってみたいと思います。
開発したきっかけ
最初はPlanck Through-hole kit
2018年秋頃にPlanck Through-hole kitが話題になっていて、これを分割したらカッコいいだろうな、と思ったのが最初でした。その時は、すぐに誰かがリリースするだろうから、出たらそれを買おうと思っていました。
そしてPlaid登場
その後しばらく忘れていたのですが、2019年初め頃(?)にPlaidを発見してしまいました。Planck THKのパーツ剥き出しのスタイルはそのままに、少しシンプルになったルックスはすごくクールで、再度分割したい熱がぶり返してきました。
(当時は天キー Vol.2 に向け、2台同時進行していたので、終わるまでがまんがまんと思っていました...。)
と、こんな感じで始まりました。
こだわりポイント
いろんな種類の部品を使用
自作キーボードキットでは、あまり目にすることのない部品を使っています。コンデンサは、セラミックコンデンサとアルミ電解コンデンサの2種類ありますし、他にもボリスイッチ(ヒューズ)、ディップスイッチ、水晶発振器、DIPパッケージのICにソケット等々。ディップスイッチなんて無駄にオン・オフしたくなりますよね。
ダイオードが縦
分割したことで、キーボードの大きさがPlanck THK/Plaidの半分になってしまいました。全てのパーツを実装しつつ、基板上の見える部分に千鳥格子柄をシルクで表現することにこだわりたかったので、実装密度を上げるため、ダイオードを縦にしました。少しノスタルジックな感じがして気に入っているところです。
ボトムプレートが千鳥格子柄
基板表面に小さな千鳥格子柄がシルクで描かれていますが、ボトムプレートは銅箔とメッキで派手な千鳥格子柄になっています。
さらにボトムプレートはリバーシブルになっていて、裏返すと一見真っ黒のようで、うっすらとエンボス加工されたような千鳥格子柄が浮き上がって見えます。
どちらの面を使うかはお好みでどうぞ。
拡張キットで3分轄
Chidori は、USBコネクタの付いているマスタ側と、付いていないスレーブ側に別れていますが、ここにもう一台スレーブを接続して、3分割キーボードにすることができます。
そのための専用スレーブを拡張キットとして用意していて、テンキーとして使えるように2Uのスタビライザと専用トッププレートがセットになっています。もちろん全てのキーを1Uにして、マクロパッドとしても使えます。
左右入れ替え
デフォルトの構成では、USBコネクタの付いている方が左側に来るように、左右のキーボードを接続しますが、USBコネクタが右側に来る方が都合の良い場合もあります。そう言ったケースにも対応できるように、(ファームウェアの変更とビルドが必要ですが)左右のキーボード配置を入れ替えることができます。
ブートローダモードでLEDが点滅
— kagizaraya (@kagizaraya) December 9, 2019
ファームウェアの書き替え時にブートローダモードに入ると、黄色のLEDが点滅します。ただそれだけなんですが...なんかいいなかと。
I2Cで拡張
左右のキーボードは、I2Cでデイジーチェーン接続されているので、(ファームウェアを書く必要はありますが)さらに他のデバイスを接続して遊べます。TRRSでの接続以外に、スレーブ側にピンヘッダが取り付けられるようになっていて(上の写真のJ3)、OLEDを接続することも(未検証ですが)可能(なはず)です。
まとめ
Chidori 開発のきっかけやこだわりポイントについて語ってみましたが、少しでも魅力を感じていただけたら嬉しいです。
ビルドガイドもこちらで参照できますので、もう少し知りたいという方は、あわせてご覧ください。
もし、これを読んで気になったという方は、こちらで購入できますので、ぜひご検討ください。
明日、11日目の記事は、nemolizeさんの「自作キーボードにポインティングデバイスをつける試みに関して書きます」です。
(この記事は、MiniAxe LP with Kailh Choco Red & RSX keycaps by monksoffunk で書きました。)